組み込みエンジニアが新人時代にやりがちなデバッグの無駄7選|原因調査で沼らないための考え方

目次

はじめに

初心者さん

また1日溶けた…

新人時代、
デバッグでそんな経験を何度もしていました。

  • 原因が分からない
  • ログを眺め続ける
  • コードを読んでも進まない
  • 修正したのに再発する

組み込み開発では、
こうした “デバッグ沼” にハマることがよくあります。

初心者さん

デバッグが速い人って、頭がいいんですよね…?

そう思っていた時期もありました。

でも実際には違いました。

デバッグが速い人は、 “正しい順番で調査している” ことが多いんです。

逆に言うと、
順番を間違えると簡単に迷走します。

この記事では、
私が新人時代に実際にやってしまっていた

「デバッグの無駄」を7つ紹介します。

同じ失敗を減らすヒントになれば嬉しいです。

ソフトウェア設計解説シリーズ

ソフトウェア設計・開発手法についてまとめたシリーズです。

ソフトウェア設計解説シリーズではデバッグ手法についても解説しています。

  1. 組み込みエンジニアが知っておきたいデバッグの基本的な進め方(この記事)
  2. 組み込みエンジニアが新人時代にやりがちなデバッグの無駄7選

なぜ新人時代はデバッグで沼るのか

新人時代のデバッグは、「知識不足」というより、
「調査の順番が整理できていない」ことが原因な場合が多いです。

焦ると、

  • とりあえずコードを見る
  • 思いつきで修正する
  • ログを眺め続ける

になりやすいです。

でもデバッグは、
「推理」「切り分け」「可能性を潰す作業」です。

つまり、 “勢い” より “整理” が重要になります。

デバッグの基本的な進め方はこちらの記事で解説しています。


① いきなりコードを読み始める

不具合が出た瞬間、
反射的にソースコードを開いていませんか?

新人時代の私は、
とにかくコードを読めば原因が分かると思っていました。


初心者さん

まずコード見ます!

エンジニアくん

その気持ちはすごく分かる

エンジニアくん

でも、
現象整理前にコードを読むと、
かなり迷子になりやすいんだ。

初心者さん

えっ、コード読まないんですか?

エンジニアくん

読む。
でも順番が大事なんだ。


再現条件が曖昧なままだと、

  • 毎回発生するのか
  • 特定条件だけなのか
  • 通信依存なのか
  • タイミング依存なのか

が分かりません。

すると、「全部怪しく見える」状態になります。

まずやるべきなのは、 “現象を固定すること” です。


② 再現手順を固定しない

毎回違う手順で試していると、
切り分けができなくなります。

デバッグの第一歩は、「同じ現象を再現できる状態を作ること」です。

例えば:

  • 何をすると
  • 何秒後に
  • どの状態で
  • どれくらいの頻度で

発生するのか。

これを整理するだけで、
難易度がかなり下がります。


初心者さん

たまにしか起きない場合はどうするんですか?

だからこそ、

  • 発生条件を記録する
  • 共通点を探す
  • 再現率を上げる

が重要になります。


③ 直近の変更を確認しない

バグの多くは、「最近変えた場所」にあります。

例えば:

  • 直近で修正した箇所
  • 設定変更
  • 新規追加機能
  • ライブラリ更新

など。

新人時代の私は、 “システム全体” から探していました。

でも実際には、「変えた場所から疑う」方が圧倒的に効率が良いです。


初心者さん

昨日まで動いてたんですよね…

エンジニアくん

それ、かなり重要なヒントなんだ


④ 仮説を立てずに調査する

新人時代によくやっていたのが、

  • ログを見る
  • 思いつきで修正
  • 動かす
  • またログを見る

のループです。

これはかなり危険。


デバッグは推理に近い

重要なのは、 “先に仮説を立てること” です。

例えば:

  • 初期化漏れ?
  • タイミング問題?
  • メモリ破壊?
  • 割り込み競合?

など。

仮説があるだけで、
調査の方向性がかなり整理されます。


初心者さん

怪しい気がする、って感覚も大事ですか?

エンジニアくん

かなり大事。
でも、 “勘 = 正解” ではない。
だから、 仮説 → 検証 が重要なんだ。


⑤ ログ追加をためらう

新人時代、

初心者さん

ログ増やしていいのかな…

と遠慮していました。

でもデバッグ中は別です。

ログは武器です。

例えば:

  • 変数の値
  • 分岐結果
  • 通過ポイント
  • 状態変化

など。

見えないものは調査できません。


ただし、
ログにも注意点があります。


ログを入れると現象が変わることもある

組み込みでは、

  • print追加
  • ログ出力
  • 通信増加

でタイミングが変わり、不具合が消えることもあります。

初心者さん

ログ入れたら直った…

エンジニアくん

組み込みあるあるだね


⑥ 影響範囲を考えない

新人時代は、 “今見ている場所だけ” を疑い続けていました。

でも実際には、
バグは連鎖します。

例えば:

  • タスク間通信
  • 割り込み
  • 状態遷移
  • タイミング依存

など。

つまり、 “システム全体で見る視点” が必要になります。


⑦ 一人で抱え込む

これが一番大きな失敗でした。

30分〜1時間悩んでも進まないなら、
先輩に相談した方が速い場合も多いです。


初心者さん

聞くの申し訳なくて…

エンジニアくん

新人時代はみんなそう思う。
でも実は、“説明している途中で自分で気づく”
こともかなり多いんだ。


デバッグを速くする基本の流れ

今は、
だいたいこの順番で進めています。

  1. 再現条件を固定
  2. 直近変更を確認
  3. 仮説を立てる
  4. ログ追加
  5. 範囲を絞る
  6. 原因特定

この流れを意識するだけでも、
かなり迷走しにくくなります。


まとめ

新人時代、デバッグが遅かった理由は、
能力不足ではなく “順番” の問題でした。

焦ると、

  • とりあえずコードを見る
  • 思いつきで修正する
  • 全体を眺め続ける

になりがちです。

ですが重要なのは、「可能性を一つずつ潰すこと」です。

デバッグは派手ではありません。

ですが、

  • 再現条件
  • 仮説
  • 切り分け
  • 検証

を積み重ねることで、
少しずつ真実に近づいていく作業です。

この記事が参考になった方へ

デバッグを含むソフトウェア設計手法について、こちらの記事にまとめています。

ソフトウェア設計解説シリーズではデバッグ手法についても解説しています。

  1. 組み込みエンジニアが知っておきたいデバッグの基本的な進め方(この記事)
  2. 組み込みエンジニアが新人時代にやりがちなデバッグの無駄7選

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この記事を書いた人

組み込みソフトエンジニアとして働きながら、
C言語・メモリ・ポインタなどの基礎から実務まで解説しています。

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